令和ババァの備忘録 その2

年を重ねるということは、老化による身体の変化に気付き、受け入れ、折り合いをつけていくことだ。

令和ババァは悪戦苦闘中。

昨日は冷凍スープのレンチンを失敗してしまった。

スープストックの参鶏湯、『必ずこちらを上にして』という説明書は読んだのに、意に反して自分の手は反対の行動をとったようだ。ボフッと破裂音がして、慌ててレンジの中を見たら参鶏湯の半分が外に散乱していた。あーあの昼ごはんになってしまった。

今日は今日で、レジの支払いまではうまくいったが、エコバッグに購入品を詰め替えようとした時に財布がないのに気付いた。斜めがけのショルダーバッグの中を探ったがない。レジの方向を見回したがない。どうしようと振り返って足下を見たら、ファスナーが全開の長財布が横たわっていた。店のポイントカードに割引券とレシート、支払う時のバスカードを財布に入れ、それを脇に挟んでいたことをすっかり忘れていたのだ。脇に挟んでいたのなら、その感覚が脳まで届いていても良いはずなのに。

他にも例えば、芸能人の名前が出てこない。その人の出演した番組、容姿、人間関係など連想ゲームのように出題して側にいる夫に尋ねる。それでも無理ならネットで検索して答えを探す。

確かに閉めたはずなのに、食器棚は微妙な空き具合で私が気づくのを待っている。

無意識に流れるように出来ていたことが、ひとつひとつ確認していかなければならなくなってきている。

いけない、いけない。気をつけないといけない。

でもどうして、自分を傷つけた人のことは忘れないのだろう。

粘液質な令和ババァが出来上がりつつあるのかしら・・・