もう やぁーめぇーたっ

ダンナさんのお母さんが苦手である

クラスメイトだったら 絶対仲良くなれないタイプ

結婚したら避けられない問題

自分が嫁の立場だった頃の経験を生かし 

嫁と折り合いをつけ良好な関係を築こうとする人と

自分は我慢してきたのだからと当然嫁にもそれを求める人がいる

当然義母は後者

 

昔は気に入られようとして頑張ってはみた

義母との会話の大半は聞き役にまわり 

さらに私と二人きりになった時 義母は義祖母に昔受けた仕打ちを

義祖母は義母に今受けているいじめを話し始める

私は心でため息つきながら 同意したと思われないような薄い相槌をうつ

不思議なことに ダンナさんがいる時にはこの状況は起こらない

しかも ダンナさんに直接言えばいいのに

我が家の状況はこうだからとか もっと帰ってこいとか その不満が私に向けられる

それが毎回だと心が萎えてくる

娘が生まれてからは そのお祝い行事を相談なしに取り仕切り

独裁体制が強くなった

ダンナさんの実家に行くのが辛くなった

お盆とお正月は娘が小学生だった頃までは頑張った

ただ時折 予告なしに我が家にそれも私一人でいる時に来られる恐怖

何度ダンナさんにお願いしても 注意してくれていないのかお宅訪問は続いた

 

娘が中学生になると お盆とお正月はダンナさん一人で帰省するようになった

その時期の前後はトゲトゲしい雰囲気の中で生活が続くのだが

世間の常識に外れている自分に後ろめたさは感じつつ動かないことを選んだ

 

最後にダンナさんの実家に行ったのは娘が二十歳の時

娘の成人した報告と学費の援助のお礼に親子三人で伺った

それから現在に至るまで会っていない

 

昨年義父が亡くなり 葬儀に出席して欲しいとダンナさんに言われた

どう考えても心が無理だと 今回はつっこみ小人も出てこない

 

出席はしない

心が壊れてしまう

もし嫌なら離婚してほしい

申し訳ないけど 入院中の母が亡くなるまではここに置いてほしい

それが終わったら 自立するまでは娘のところに行くから。。。

涙が出た

わざとじゃなくて

涙が出た

 

ダンナさんは諦めた

 

結婚して以来 タップンタップンと揺れながら

あふれ出しそうになっていた負の想いが

もう やぁーめぇーたっ の呪文で消え去った

それと一緒に 私に向けられた鋭利な言葉達もかさぶたに変わった

 

嫁なのだから我慢しなさいと言い続けた母は

今年の冬 癌の痛みと認知症の霧の中から解放された

 

私は少しだけ上手く呼吸ができるようになった